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マレーシア在住日本人がおすすめする、マレーシアで買えるおいしいお米5選

マレーシアでも日々の食文化として親しまれている、コメ。お米を主食とする食文化が浸透していることは、以前にもご紹介した通りです。

コメが主体の食文化があるマレーシアであれば、日本人が生活をするうえでコメの入手に困ることはないのでは、と思われる方も多いでしょう。

しかしながら、やはり日本で慣れ親しんできたコメの味とは違うものも多いという事情もあり、マレーシア在住の日本人の皆さんはおいしい白米をいただくためにいろいろと工夫をしています。

今回は、マレーシアで暮らしている日本人たちが好んで購入するコメに着目。ローカルブランドなどお財布にも無理のない銘柄をご紹介するほか、おいしくいただくためのひと手間の知識も少しご紹介します。

【マレーシアで暮らす日本人のコメ入手事情】

まずは、マレーシア在住日本人のコメの入手事情をご紹介します。

マレーシアでも日本米は手に入ります。ここで言う「日本米」とは、日本から輸入をした本物の日本米のこと。コシヒカリなどれっきとした純粋な日本米で、それらは日本食品を多くそろえるISETANやミッドバレーなどにあるイオン、そしてモントキアラに店舗を構える鈴木商店などがメジャーな購入場所です。

ただし、日本から輸入をしているということで当然ながら高価格です。銘柄にもよりますが、例えば5KgでもRM120を超えることが通常。家族構成によっては日本で食べていたのと同じ量を日々いただくことが難しい場合もあるでしょう。

加えて、これまで物価が安いイメージが先行していたマレーシアではありますが、食品全般も価格上昇傾向にあります。

そのような事情も相まって、輸入食品に頼りがちな外国人家庭の食費は上がりつつあり、主食となるコメはできるだけ価格を抑えて入手したいと思う日本人家庭が多くなっていることも事実です。

【マレーシアで買うならコレ!安価から高価格まで。オススメのお米5選】

高価格となりがちな日本米ではなく、マレーシアで手軽に、そして比較的安価に購入ができる質の良いコメはあるのでしょうか。日々試行錯誤しながらいろいろなコメを試しているマレーシア在住日本人の皆さんとの情報交換から得た、日本米に代替しても良い!と評判の銘柄、そして用途に合わせての使い分けなどをご紹介しましょう。

※価格は店舗・時期によって変更しますので、目安として参考にしてください。

①NISHIKI/錦(カリフォルニア米)

産地/輸入元:アメリカ

価格:RM35~RM40/2.5Kg

アメリカ産のカリフォルニア米ですが、一般的なカリフォルニア米と比べると粒が小さめの短粒種です。日本産のササニシキなどに引けを取らない粘り気の強い食感と、ほんのり感じる甘みが人気。日々の主食として十分満足できます。

スーパーマーケットなどの実店舗での取り扱いは少ないため、Lazadaなどの通販サイトで購入がオススメです。

②FLORAL(ジャポニカ米)

産地/輸入元:台湾

価格:RM40~RM50/5Kg

台湾産のジャポニカ米で、粒の大きさや形状は日本で食べられている日本米と同じです。先述のNISHIKI/錦と比べると粘り気やツヤなどやや味は落ちる印象ですが、炊き方を工夫することでおいしくいただくこともできます。


比較的安価であること、そしてどこのスーパーマーケットでも取り扱いがあるため入手しやすいことも人気の理由です。

③珍珠米(ジャポニカ米)

産地/輸入元:台湾(時期により変動)

価格:RM25~RM30/2Kg

セランゴール州から一時間ほどの北に位置する水田地帯セキンチャンの直売所で販売されているジャポニカ米。炊き上がりのもちっとした粘り気や甘みを感じる味わいは日本のコメと良い勝負。パッケージが真空パックのため保存状態が良いことも人気の理由です。

スーパーマーケットでも時折店頭に並ぶことがありますが、蛍鑑賞で有名なクアラセランゴールへの観光ついでにセキンチャンの直売所で購入する方も多いようです。また、数は少ないながらLazadaなどの通販でも購入ができます。

この珍珠米、以前はセキンチャンで収穫されたお米だったのですが、生産制限の事情から現在は主に台湾産を中心に輸入米をパッキングしているとの話も聞いていますので、気になる方は購入の前に確認すると良いでしょう。

④新陽ジャスミンライス(ジャスミン米)

産地/輸入元:タイ

価格:RM30~RM40/5Kg

ジャスミン米は長粒種ですが、マレーシア産の長粒種米と比べると水分の量が多いためふんわりとした炊き上がりで、もちっとした食感が特徴。そのため、上手に炊けるようになった方の中にはこれを日々の主食として活用し、おにぎりもこれで握っているという方もいます。

ただし少々香りがあることから、苦手と感じる方もいることは事実です。例えば和食の際は先述の短粒種銘柄を炊き、カレーやスパイスの効いた料理を楽しむ際はこの新陽ジャスミンライスで楽しむ、と使い分けることもおすすめです。

この商品はジャスミン米の中ではシェア率が高いこともあり、マレーシアのスーパーマーケットならたいてい取り扱いがあるため購入がしやすいことも人気の理由です。

⑤鈴木商店・ISETANなどで買える日本米各種銘柄/あきたこまち、ささにしき、つや姫など

価格:約RM120~RM200/5Kg(銘柄により異なる)

最後は、高価格であってもお米だけは譲れない!という方に。

モントキアラの鈴木商店やKLCCのISETANではさまざまな銘柄の日本米の購入が可能です。特に鈴木商店ではマレーシアに輸入されてから精米されている鮮度の良いおいしいコメも購入ができます。また、エリアによってはデリバリーも可能ですので非常に便利です。

【おいしく炊くコツは炊飯前のひと手間と水】

先述した純粋な日本米以外のコメを炊く際、少しの手間と工夫をすることで炊き上がりに差が出ますので、ご紹介します。

これは日本でコメを炊く際も同じですが、まずはしっかりと研ぐことです。日本で研いでいた時間にプラスして少し多めの時間をかけると、ツヤの出方に差が出るように感じます。

浸水時間も多めにとることがポイントですが、その際のお水にも気を配る必要があります。コメをおいしく炊くには軟水が最適と言われていますが、残念ながらマレーシアの水道水は硬水です。一般的にマレーシアの水道水はそのまま飲用することは推奨されていませんので、コメをつけおく際のお水はミネラルウォーターを使用する日本人家庭がほとんどと推察しますが、意外と研ぐ際は水道水(つまり硬水)を使用している場合も少なくありません。面倒に感じても、この過程もフィルターを通した水やミネラルウォーターを使用することで炊き上がりのふっくら感に差が出ます。

少量のみりんや料理酒を加えて炊くことで甘みを出す工夫をされている方もいるようで、各家庭それぞれでコメの炊き方秘技が誕生しているようです。

【コメ袋に潜む虫対策】

マレーシアで暮らすようになった方の多くが遭遇する、コメに湧く虫コクゾウムシ。日本でコメを購入して袋の中に虫がいる、ということはなかなかない経験でしょうが、ここマレーシアではわりと起きてしまう現象です。

とは言え、少しの工夫でその遭遇率はゼロに近づきますので、ぜひ以下の方法を実践してみてください。

  1. とにかく鮮度が大事。購入場所や値段に関わらず、消費期限が新しいコメを選ぶ。
  2. 袋の窓から中身をよくチェックし、できるだけ割れたコメがないきれいなものを選ぶ。
  3. 店内の空調が安定して保存状態が良い、そして商品の回転率が良い繁盛店を選ぶ。
  4. 基本的に虫が湧かない真空パックタイプはオススメ。
  5. 自宅で保存する場合、常温で袋のままや米びつでの保管はしない。真空パック以外のコメ袋には空気抜きのための小さな穴が空いているため、未開封でも劣化は進む点に注意。
  6. コメ袋からフタつきのプラスチック容器やファスナーつきビニール袋など、密閉できるものに移し替えて冷蔵庫保管が最適。
  7. 保存の際は大きめの乾燥唐辛子を数本差し込むと虫よけになる。

コクゾウムシの発生は高温多湿の環境で高くなり、マレーシアは気候の面でどうしても発生率が上がります。いくら空調を効かせている家でも留守にする時間は室温が上がるなどリスクが増えますので、コメの保存はやはり冷蔵庫が最適です。

【まとめ】

今回の記事では、マレーシアに暮らす日本人の皆さんがどのようにおいしいコメを見つけ、工夫をしながら食べているかについてご紹介しました。

マレーシアでのコメの入手事情、そして少しの工夫や手間で日本での暮らしとあまり変わらない食生活を送ることも可能であることがお分かりいただけたでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございました。

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