コラム記事

マレーシア・クアラルンプールのイスラム教徒も飲食可能な日本食レストラン10選を紹介

マレー系、中華系、インド系などをはじめとする多種多様な食事を楽しめる、多民族国家のマレーシア。近年では日本食人気も高まり、本格的な味が楽しめるレストランも増えつつあります。日本食が世界で広く愛されていることは、私たち日本人にとっても喜ばしいことですね。

今回の記事では、イスラム教徒が国民の約64%を占める国であるマレーシアの首都クアラルンプールで、イスラム教徒も利用できるおすすめの日本食レストランや、彼らと食事を共にする際のお店選びや注意点についてご紹介します。

多様な食事が楽しめるクアラルンプール

クアラルンプールにはローカルフード以外にもさまざまな飲食店があり、その数は現在も増え続けています。日本食レストランも例外ではなく、寿司、ラーメン、焼肉、しゃぶしゃぶなど、日本人も大好きなメニューがマレーシアでも大きな人気を集めています。しかしながら、日本食は豚肉やアルコールを使用するメニューが一般的であり、イスラム教徒が食べることができるハラールの基準を満たしていない食事が多いのが現状です。

イスラム教徒とも楽しめるクアラルンプールの日本食10選

そこで、ここではイスラム教徒の方とも一緒に食事ができる、クアラルンプールの日本食10選をご紹介します。豚肉やアルコールを使用していないことはもちろん、本格的な味わいの日本食が楽しめるお店は知っておいて損はありません。ぜひチェックしてみましょう!

Sushi King

Sushi Kingはマレーシア最大手のハラール認証を取得した日本食チェーンです。各店舗、店内を巡る回転寿司のレールが特徴で、店名にもなっている寿司はもちろんのこと、天ぷら、ラーメン、日本風カレーなど一般的な日本食メニューを楽しめます。日本人が想像する寿司とは少し異なる、海外ならではの創作寿司などもありますが、イスラム教徒のお客さんも多くローカルの人々の間で大きな人気を誇っています。

Sukiya

日本でおなじみの牛丼チェーンすき家はマレーシア国内にも多数の店舗を構えています。ハラール認証を取得しているためイスラム教徒の利用者も多く、同時に在住日本人からも人気です。メニューは日本でも人気のあるチーズ牛丼やネギ玉牛丼から、ローカル好みにアレンジされたボルケーノチリ牛丼などもあります。

YAYOI やよい軒

日本でもおなじみの定食チェーンやよい軒はマレーシアにも複数の支店があります。主食、主菜、副菜がバランスよくセットになった定食を食べられることから、在住日本人の間でも大人気。キッザニア店はハラール認証を取得していますので、イスラム教徒のお客さんも安心して利用できます。マレーシアでは定食をオーダーするとご飯とサラダが自由におかわりできるのも、嬉しいポイントです!(その他店舗は現在ポークフリー)

RAMEN SEIROCK-YA 清六家

マレーシアで一番有名と言ってもいい、ハラール認証を持つラーメン店。2009年に茨城県つくば市でオープンし、現在では日本国内に15以上の店舗があります。海外進出にも力を入れていて、2019年にはマレーシア初の店舗がオープンしました。日本人にとっての「ラーメンといえば豚骨」という概念を覆す、濃厚な鶏白湯スープの美味しさが評判になっています。

MARUKI RAMEN

MARUKI RAMENもハラール認証を取得しているラーメン店。朝10時半と早くからオープンし、お昼前にはたくさんのお客さんでにぎわう人気ぶりです。チキンベースのスープと自家製の麺で作られるラーメンは絶品。シンプルなクラシックラーメンから和牛がのった高級ラーメン、ローカルの間で人気のある辛いラーメンなど、ユニークなメニューがそろっていることも人気の秘訣です。

SUKI-YA すき屋

SUKI-YAは先述の牛丼チェーンのすき家とは異なり、しゃぶしゃぶの食べ放題のお店です。「すき屋」の看板が目印で、店舗は全てショッピングモールの中にあります。具材やスープを自由に選べるうえにリーズナブルであることから人気があり、ピークタイムには行列ができることも。ハラール認証は取得していませんが、ポークフリーのお店としてイスラム教徒のお客さんにもとても親しまれています。

CHAKURUO YAKINIKU BY MEAT POINT

ノーポーク、ノーラード、ノーアルコールとなる、ムスリムフレンドリーの高級焼肉店です。イスラム教徒のオーナーが経営していて、同じくムスリムフレンドリーのステーキ店「TTDI Meat Point」も手がけています。焼肉店では珍しくお酒の提供がないこと、店内には礼拝を行えるプレイヤールームが備わっているなど、イスラム教徒にとっても利用しやすい環境です。

Sakana Japanese Dining

クアラルンプールの中心地、KLCCに位置する好立地な日本食レストラン。アルコールの提供はありますが、食事はノーポーク、ノーラードなのでイスラム教徒も利用できます。本格的な日本食を楽しむことができ、お米や焼き魚なども日本で食べるクオリティと変わらず、在住日本人にも人気です。

Nippori 日暮里

手頃な価格で日本の定食が楽しめるNipporiは、ノーポーク、ノーラードの日本食レストラン兼カフェのようなお店です。メニューがとても豊富で和食から日本風の洋食までと多彩なラインナップがそろっていますが、特におすすめがセットミールです。メインのおかずと味噌汁、茶碗蒸し、サラダ、漬物、フルーツなどがセットになっていてとってもお得。ケーキメニューも多彩なため、カフェとしても使い勝手がよく人気です。

Mori Kohi

Mori Kohiは日本食メニューがそろうカフェで、最近ではThe Exchange TRXに2号店がオープンしました。食事はノーポーク、ノーラードで天丼、お茶漬け、ウナギ丼、チキンカツカレーなどを楽しめます。1号店は緑に囲まれたオープンエアな雰囲気で、平日土日を問わずたくさんのお客さんで賑わっています。


お店の選び方

イスラム教徒と日本食を楽しみたい場合、お店の選び方にはいくつかのポイントがあります。お互いが食事を楽しむためにも相手へのリスペクトを大切にできるよう、以下のポイントを覚えておきましょう。


ハラルかムスリムフレンドリーか

イスラム教徒と食事をする際、まず第一に考慮すべき点はハラール認証を受けているお店、もしくはポークフリーのお店を選ぶことです。

イスラム教では豚肉やアルコールを摂取することは禁忌とされているため、彼らがお店で食事をする場合はハラール認証を受けたお店、もしくは豚肉やアルコールを使用していないお店のみが選択肢となります。

上記で紹介した日本食レストランには、ハラール認証を取得しているお店と「ムスリムフレンドリー」といわれるポークフリーのお店があります。

ハラール認証はイスラム教の戒律に従っていること、そして製品やサービスにイスラムで禁じられているものを含まないことを示すものです。ハラール認証を取得するには認証機関による審査を受け、その基準を満たす必要があります。豚肉やアルコールを取り扱わない点以外にも、イスラム教徒の方が安心して利用できるという保証のようなものでもあるのです。

一方、ムスリムフレンドリー、ポークフリーなどといわれるお店は食事に豚肉やラードを使用せず、イスラム教徒も食事ができるよう配慮されたお店のことです。ハラール認証は取得しておらず、お店の外観にノーポーク、ノーラードなどの表示がされていることも多くあります。

ただしノーポーク、ノーラードであってもアルコールの提供は行うお店があります。このあたりの判断を非イスラム教徒が行うことは難しい点もありますので、以下ではお店を選択する際の判断基準などについて詳しく説明します。

イスラム教徒のスタッフ&来客が確認できる場合は基本的にOK

イスラム教徒と食事する際のお店選びは、慎重に行いましょう。ハラール認証を得ているお店は問題ありませんが、ポークフリーのお店の場合はイスラム教徒の来客やスタッフがいるか否かの点が重要です。SNSなどで店内にイスラム教徒の姿を確認できる場合は問題ないことが多いですが、実際に店内にイスラム教徒の方がいるか、または働いているかを確認できるのがベターです。

さらに、食事に豚肉やアルコールを使用していないことをスタッフに直接確認することがおすすめ。それでも信条や感じ方などは人それぞれですので、最終的には一緒に食事をする本人に確認をしてからお店を選ぶのが一番安心できる方法です。お互いに対してリスペクトを持ち、楽しいひとときを過ごせるお店を選びましょう。

日本の居酒屋に連れて行くのはNG

時折耳にする失敗談ですが、日本文化を理解してもらいたいという一方的な意向でイスラム教徒を日系居酒屋に連れて行くことは避けましょう。確かに居酒屋は日本ならではの文化を味わえる場所でもあり、お酒を飲まなくても日本の食事や雰囲気を楽しんでもらいたい、と感じるかもしれません。しかし、大多数の日系居酒屋は豚肉を含む料理を提供しています。そして、お酒の席に同席することへのイスラム教徒の考え方も人それぞれ。必ず本人の意向を聞き、配慮してお店を選ぶことが大切です。


まとめ

マレーシア・クアラルンプールには、この記事で紹介したお店以外にもたくさんの日本食レストランがあります。このことからも、日本食の人気が年々上昇し多くの人に親しまれていることが分かります。寿司、ラーメン、刺身、天ぷらなどバラエティに富み、独自の味わいや繊細さを持つ私たちの誇りでもある日本食。

日本食の魅力を異文化で暮らす人たちに知ってもらい、そして愛してもらうためにもお互いの文化の違いを尊重し、安心して楽しめる食事を心がけましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

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